40代男性 前歯をインプラント治療で修復し、奥歯は根管治療で残した症例
2026.04.30
治療前
治療後
| 年齢と性別 | 40代 男性 |
|---|---|
| ご相談内容 | 「奥歯を抜きたくない。前歯は見た目が気になるので新しい歯を入れたい」とご相談いただきました。 |
| カウンセリング・診断結果 | レントゲン撮影をして詳しく拝見したところ、左上前歯(中切歯)の歯根が折れており、残すのが難しい状態でした。 また、左下と右下の奥歯2本ずつ計4本は、被せ物が外れていたり虫歯になっていたりしており、さらに歯根の先まで細菌感染が進行し膿が溜まる「根尖病巣」も認められました。 このままの状態を放置すると、虫歯による感染が周囲の組織に広がり、歯茎が腫れたり強い痛みが生じたり、歯根が折れたりするリスクがあります。 以上のことから、左上前歯は抜いてからしっかり噛めるようにする治療が必要で、奥歯4本については早急に感染部位を除去し新たに被せ物治療をすることで歯を残すことが可能と診断しました。 |
| 行ったご提案・治療内容 | 左上前歯(中切歯)は抜く必要があること、抜歯した部分には人工歯根を埋め込んでその上から被せ物を装着する「インプラント治療」で審美性と噛む機能の回復が見込めることをお伝えし、同意いただきました。 精密検査の結果、左上前歯の骨の状態に問題はなく、インプラント治療は可能でした。 インプラント治療は自費診療のため比較的費用がかかり、治療期間も長くなる傾向があるものの、周囲の歯に負担をかけずに天然歯に近い見た目や噛み心地が期待できます。 また、インプラントに装着する被せ物の素材は、強度と審美性に優れた白い素材であるジルコニアを選択しました。 左右下の奥歯については、根尖病巣を取り除くために、根の中を清掃・消毒したうえで薬剤を詰める「根管治療」を保険診療で行う方法を提案しました。 根管治療を行うことで歯を抜かずに残せる可能性がある一方で、再発のリスクもあることも丁寧に説明し、こちらも同意をいただいています。 まずは、左上前歯の処置です。骨の状態が良好だったため、見た目の早期回復と歯茎の形の維持が見込める方法として、抜歯と同時にインプラントを埋入しました。 通常、抜歯後は骨が吸収されて歯茎がへこみやすくなりますが、同時にインプラントを埋入することで歯茎の形を保ちやすく、自然な仕上がりが期待できます。 インプラントを埋入した部分に仮歯を装着し、見た目を保ちながらインプラントと骨がしっかり結合するまで経過を観察しました。 その後、インプラントに装着する最終的な被せ物を作製するための精密な型取りを行い、後日完成したジルコニアの被せ物を装着し、噛み合わせや見た目に問題がないことを確認しています。 次に、左右下奥歯の治療として、被せ物や虫歯を丁寧に除去してから根管治療を実施しました。 歯根内の感染源を専用の器具で取り除き、複数回にわたり洗浄・消毒を繰り返し行った結果、内部がきれいになったため、再感染を防ぐための薬剤でしっかり密閉しています。 根管治療が完了したあとは、被せ物を安定して支えるために「支台築造(しだいちくぞう)」を行いました。土台には天然歯に近いしなやかさがある歯科用の樹脂を使用しており、歯の根が割れるリスクを抑える効果が期待できます。 最後に、被せ物を作製するための歯型を取り、後日完成した被せ物について土台への適合性や噛み合わせを確認してから装着しました。 |
| 治療期間 | 約6ヶ月 |
| おおよその費用 | 537,000円 |
| 術後の経過・現在の様子 | --- |
| 治療のリスクについて | ・まれに根管治療後も再治療、外科手術、抜歯などの処置が必要となる場合があります ・持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります ・外科処置後に腫れ、出血が生じる場合があります ・メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎などにかかる可能性があります ・高血圧、貧血・不整脈などの持病をお持ちの場合、インプラント治療後に治癒不全を招く可能性があります ・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります |
治療前詳細
治療中詳細
治療後詳細
この症例の担当

院長 末石 哲之
所属学会
- 日本口腔インプラント学会 専門医
- 日本顎顔面インプラント学会
- 顎咬合学会 咬み合わせ認定医
- 日本放射線学会 放射線優良医
- 臨床研修指導医
- 即時荷重学会
- 臨床歯周病学会
- スポーツ歯科学会
- CAD/CAM歯科学会
- 柏歯科医師会
- 日本大学松戸歯学部口腔インプラント研究会
