20代女性「出っ歯と歯のガタガタが気になる」叢生を伴う上顎前突症をワイヤー矯正で治療した症例
2024.08.17
治療前
治療後
年齢と性別 | 20代 女性 |
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ご相談内容 | 「出っ歯と歯のガタガタが気になる」とのことでご来院されました。 |
カウンセリング・診断結果 | 診察したところ、叢生(⻭がでこぼこに生えている状態)を伴う上顎前突(上下の前歯が前に傾斜していたり、上下顎全体が前に出ていたりする咬み合わせ)の状態でした。 |
行ったご提案・治療内容 | 上顎の叢生の解消と過大なオーバージェット(突出)の改善、正中線を一致させることを目的として、上顎第一小臼歯を選択しました。 下顎は叢生量が多く、前歯は舌側傾斜しており、前後的な位置も後退していることから非抜歯としました。 下顎臼歯をアップライト(スプリングやゴム、ワイヤーなどにより傾斜歯の歯軸を垂直に起こすこと)するために、下顎両側第三大臼歯は抜歯しました。 叢生を解消しオーバージェットを適正にすると、上顎大臼歯の固定は最大となるため、歯科矯正用アンカースクリューを使用しました。 また、上下顎ともに叢生を認めるため、保定はFixed retainer(固定式保定装置)とBegg type retainer(取り外し可能な保定装置)を併用しました。 |
治療期間 | 2年5か月 |
おおよその費用 | 820,000円 |
術後の経過・現在の様子 | 治療後も後戻りなく、当院でメンテナンスで通っていただいています。 |
治療のリスクについて | ・矯正治療では、歯の根が丸くなること(歯根吸収)、歯茎が下がることがあります。 また、まれに歯の中の神経が障害を受け(歯髄壊死)、歯の色が変色したり、歯と骨がくっついたり(骨性癒着)することがあります。 ・矯正装置を入れると一時的に噛み合わせが不安定になることがあります。 ・まれに顎の関節に音がしたり、口が開けにくくなったりと顎関節の症状が現れる場合があります。顎関節症は矯正治療とは関係なく発症すると言われていますが、このような症状が出た場合には早めにご相談ください。 |
この症例の担当
末石 奈保
所属学会
- 日本矯正歯科学会
- 東京矯正歯科学会
- 日本舌側矯正歯科学会
- 日本小児歯科学会
- 日本矯正歯科学会認定医