50代女性「前歯が2本折れてしまった」インプラントとジルコニアの補綴で治療した症例
2024.08.17
治療前
治療後
| 年齢と性別 | 50代 女性 |
|---|---|
| ご相談内容 | 「前歯が2本折れてしまった。他院では抜歯と言われたがどうにかならないか。」と、知り合いの方に紹介されて当院へご来院されました。 |
| カウンセリング・診断結果 | 左上の前⻭が2本、⻭冠破折(⻭が割れたり折れたりしてしまっている状態)でした。この状態では長期的な期待できないため歯冠長延長術（クラウンレングスニング）を行い歯の強度を高め、欠損部にはインプラント治療を行うこととなった。 |
| 行ったご提案・治療内容 | 噛み合わせが強く、残存歯の負担が大きく破折になったことが推測された。 欠損部にはインプラントにて補綴を行い、治療後には残存⻭の負担軽減のためにマウスピースを作成し夜間には装着をして頂くように指導した。 |
| 治療期間 | 4ヶ月 |
| おおよその費用 | 556,600円 |
| 術後の経過・現在の様子 | その後も問題なく嚙める状態を維持しています。 |
| 治療のリスクについて | ・下歯槽神経の損傷をおこす場合があります（知覚異常や鈍麻）。インプラント手術の際に下顎神経に触れた、もしくは近かったなどで神経を損傷したり、圧迫することで起こります。 ・インプラントによる神経の圧迫、損傷、切断がある場合はインプラントを撤去が必要となる場合があります。経過を見る場合や、内服薬で治療を行うこともあります。 ・インプラントは、入れ歯治療とは異なり、外科手術が必要です。今まで問題がなかった神経や血管などにも手を加えることがあるためリスクが伴います。また、手術自体受けられない場合もあります。免疫力や抵抗力が低下しやすいため、歯周病の発生リスクが高いとされる糖尿病の方、口腔内の衛生状態が悪い方や、顎の骨が足りない方、喫煙者の方は、事前に生活習慣の改善・治療が必要となる場合があります。 ・インプラント術後すぐは違和感があったり、痛み、腫れ、出血などが発生する場合があります。これらの症状の多くは一時的なもので、約2～3日で治まります。 ・治療期間が長くかかる場合があります。顎の骨に穴をあけて人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を被せるため、インプラントが骨に接着するまでに3～6か月程度の治癒期間を要します。また、インプラントを埋め込む骨の厚みを増やす手術を行う場合、さらに期間を要します。 ・治療後はインプラントの機能をより長く維持するために、定期検診、継続的に丁寧なメインテナンスが必要です。人工物であるインプラントは虫歯にはなりませんが、口の中の衛生状態が悪いと、インプラント周囲炎という病気にかかる可能性があります。 ・入れ歯、ブリッジ治療とは異なり保険適用外となります。 ・骨の成長途中であるお子様は受けられません。また、痛み止めや抗生物質を使用するため、妊婦の方・授乳中の方もお控えください。 ・心臓の疾患、骨粗鬆症等、内科的にインプラント治療に適さないケースもあります。また、普段服薬している血圧のお薬等も治療に影響する場合があります。治療相談時に申告してください。 ・歯がない箇所のリカバリー治療は、欠損箇所のみではなく、全体のかみ合わせを考慮した治療をおすすめします。 ・手術ではありますが、麻酔を行うため、手術中に痛みを感じることは基本的にありません。 |
この症例の担当
院長 末石 哲之
所属学会
- 日本口腔インプラント学会 専門医
- 日本顎顔面インプラント学会
- 顎咬合学会 咬み合わせ認定医
- 日本放射線学会 放射線優良医
- 臨床研修指導医
- 即時荷重学会
- 臨床歯周病学会
- スポーツ歯科学会
- CAD/CAM歯科学会
- 柏歯科医師会
- 日本大学松戸歯学部口腔インプラント研究会
