ホワイトニング
加齢など歯の内側からくる変色や、日頃の食事、飲み物、喫煙などからくる汚れで、歯の色は少しずつ変わってきます。 こうした変色、汚れは丁寧なブラッシングだけでは、なかなかきれいに落とせません。 ホワイトニングは、普段の歯磨きや、歯のクリーニングなどでは落としきれないような色素を分解して、歯を白くしてくれます。 ホワイトニングには、歯科クリニックなどで行う「オフィスホワイトニング」と、歯科医師の指導に基づいて自宅で行う「ホームホワイトニング」の2種類の方法があります。 当医院では症例に応じて対応しています。
ホワイトニング材について
ホワイトニング材には過酸化水素または過酸化尿素という漂白成分が含まれています。 法律上、医療機器に分類されているため、取り扱えるのは医療機関のみです。
歯が黄ばむ原因
歯の黄ばみは、表面の汚れではなく歯自体が加齢や生活習慣、遺伝、抗生物質の影響などによって黄ばむことで起こります。 加齢や生活習慣による黄ばみは、少しずつ進行するため自覚しにくく、30歳前後で気になり始める方が多いです。
外側からくる変色
歯の着色は飲食によるものが多いのが現状です。 タバコはもちろん、赤ワインやコーラ、オレンジジュース、人参ジュースなど、色の濃いジュース類も歯に色をつけます。 その他、カレー、ケチャップ、チョコレートやブドウ、ブルーベリー、プルーンなどの果汁も着色しやすい食品です。 また、口紅も注意が必要です。 喫煙もそうですが、これらを飲食したからと言って、すぐに歯の色が変わってしまうわけではありません。 ただ長く頻繁に口にしているほど、着色は進んでいきますので、注意が必要です。
内側からくる変色
加齢変化による変色
年齢とともにエナメル質は薄くなり、象牙質は厚みを増して色が濃くなります。 薄くなったエナメル質から肥大化した象牙質が透けて見えるため、歯が黄ばんで見えるようになるのです。
薬剤による変色
テトラサイクリンという抗生剤によっても象牙質の色が変色します。 永久歯の象牙質ができてくる乳児から7歳くらいの間にこの薬を長期間飲むと象牙質に色素が沈着してしまい歯の色がかなり濃くなったり歯に縞模様ができたりします。
神経を取ることによる変色
歯の神経をとってしまったり神経が死んでしまったりした場合でも象牙質が茶色に変色してきます。 これは歯に栄養が行き渡らなくなったために起こる現象です。
ホワイトニングの種類
オフィスホワイトニング 33,000円(税込み)
1セット(約10分照射×3回)を、その日の内に行います。 診察を含めると、処置時間は約1.5~2時間程です。 その場ですぐに効果が表れます。2回以上行うことで、より高い効果が期待できます。
メリット |
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デメリット |
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【注意事項】 |
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治療前
30代男性
歯の色はA4
喫煙なし
飲食指導をしてなるべく控えていただく
目標は2シェードアップのA2
治療中
治療後
最終結果として歯の色はA1
実際に1週間前より白くなる
目標達成
ホームホワイトニング 25,000円(税込み)
歯科医師の指導のもと、ご自宅にてホワイトニングを行う方法です。 1日2時間程度 2週間行います。メリットは、ホワイトニング効果が長期間持続することです。
メリット |
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デメリット |
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【注意事項】 |
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治療前
30代女性
歯の色はA2~A3
コーヒー摂取
喫煙なし
飲食指導をしてなるべく
控えていただく
目標は2シェードアップのA1
治療中
毎日2時間装着
飲食指導厳守
知覚過敏症状なし
白くなったような気がする
夜の歯磨き剤は
以前から使用していた
ルシェロホワイト使用
治療後
最初の1週間に比べ白さの実感緩やか
1日だけみかんを食べて部分的にしみた
昼食後にメルサージュヒスケア使用して
落ち着く
最終結果として歯の色はA1
実際に1週間前より白くなる
目標達成
デュアルホワイトニング(オフィス・ホームセット) 50,000円(税込み)
- 「オフィス・ホワイトニング」と「ホーム・ホワイトニング」を併用する方法です。
- それぞれの長所を取り入れ、短所を補うことで、期間の短縮や歯の白さの安定に高い効果をもたらす方法です。
- オフィス・ホワイトニングを1日行なえば、歯がある程度白くなります。
- この白さの持続力を強くするために、オフィス施術後に自宅でホーム・ホワイトニングを行なっていきます。
- オフィス・ホワイトニングを2回以上行うことでより高い効果が期待できます。
ホワイトニングQ&A
Q. 時間や期間はどれ位かかりますか?
A.薬を塗るのは15分間を2回です。1週間に1回のペースで通院していただいて、これを5~10回行います。お急ぎの場合、調整します。
Q. 歯に悪くないですか?
A. 一般の漂白薬は、歯の表面をざらついたスリガラス状にするため、歯の表面に汚れがつきやすくなり、少なからずダメージを受けます。 しかしFAP法は、虫歯予防効果のある強化カルシウムを使って、歯の表面を強く白くします。 しかしFAPホワイトニングは、虫歯予防効果のある強化カルシウムをコーティングしながら歯の表面を白くするので、歯にダメージはなく、施術前より歯が強くなります。
Q. 体に悪影響はありますか?
A. 漂白後は、歯の上にのせてある薬をふきとるので、体内に流れる心配はありません。 万が一飲みこんでしまっても、自然に体外に排泄されますし、基本的な成分はカルシウムですので安全です。
Q. 色の後戻りはありますか?
A. 表面を覆っている強化カルシウムが保護しているので、着色汚れは付きにくく、元の色に戻ることはありません。しかし、茶渋などの着色汚れで色が悪くなることはあります。 しかし、茶渋など飲食からの着色汚れは防げませんので、定期的なクリーニングは必要です。
Q. メンテナンスはどうすればいいですか?
A. 歯が汚れてくるので、クリーニングやホワイトニングで汚れを落とす必要があります。 歯は皮膚と同じで年とともにつやもなくなり、くすんできます。ですので、今のつやと白さを保つためにも、定期的なお手入れをしてください。
Q. 痛みはありませんか?
A. ほとんどの方に痛みはありませんが、場合によっては痛みが出ることがあります。 (虫歯や歯の先端が磨り減っている歯や、エナメル質が薄い下の前歯など) その場合、鎮痛剤を処方することもあります。