ソケットプリザベーション
2022.07.06
●ソケットプリザベーションとは
歯を抜くと、歯があった部分は時間とともに骨がやせて薄くなっていきます。歯を抜いた周囲の骨は、そのままにしておくと2~3年の間に40~60%がなくなるといわれています。
また、抜歯後1年ほどで2~4mmもの骨の高さがなくなるとされています。多くのインプラントの長さは8~12mmほどですので、4mmもの骨の高さを失うことは、ブリッジや入れ歯で治療するのであればそれほど問題とはなりませんが、インプラントにするのであれば治療を難しくします。
ソケットプリザベーションは、歯を抜いた部分を移植した骨、人工の骨、コラーゲンなどを入れることにより、骨がやせていくのを防ぎ、インプラントを入れやすくする方法です。リッジプリザベーション、サイトプリザベーションとも言われます。
年齢/性別 | 60歳/男性 |
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治療期間 | 5ヶ月 |
治療回数 | 8回 |
治療費 |
ソケットプリザベーション 33000円 インプラント手術 244000円 精密印象 20000円 上部構造(ジルコニア) 330000円 合計 627000円 |
リスクなど |
・上顎にインプラントを埋める際に、上顎洞を破る場合があります。⼿術した時に感染が⽣じると蓄膿症になる場合があります。この場合は、インプラントを除去する場合もあります。また、蓄膿症の治療には⽿⿐咽喉科にて治療が必要な場合もあります。 ・外科⼿術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴いますメンテナンスを怠ったり喫煙により、お⼝の中に⼤きな悪影響を及ぼすインプラント周囲炎等にかかる 可能性があります。 ・糖尿病、肝硬変、⼼臓病等の場合、インプラント治療ができない可能性があります。⾼⾎圧、貧⾎・不整脈等の場合、インプラント治療後に治癒不全を招く可能性があります。 ・⾃費診療(保険適⽤外治療)となります |
左上56部に残根を認める
残根状態 長期の安定を求めインプラントを希望された。
抜歯後に不良肉芽の掻爬
人工骨の填入
コラーゲンを置いて縫合
抜歯後2週間
抜歯後1ヶ月 上皮の治癒が認められる
抜歯後3ヶ月でインプラント手術へ
一回法にて埋入
上部構造が装着された。
ソケットプリザベーションの併用により骨吸収を抑え、インプラント周囲の骨を保つ事ができます。インプラントの長期安定にはインプラント周囲の骨と軟組織の安定が重要です。