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CASE

症例

30代男性 根が割れた歯に意図的再植術を施したあとセラミックの被せ物で修復した症例

2024.12.15

治療前

治療後

年齢と性別 30代 男性
ご相談内容 「歯が割れて痛みがあるが抜きたくない。抜歯してインプラントを埋める以外の治療方法がないか知りたい」とセカンドオピニオン希望で来院いただきました。
カウンセリング・診断結果 拝見したところ、右上前歯の唇側の根が、歯ぐきよりも下の位置で割れていました。
この状態では歯の高さが足りないため、被せ物を装着することができません。
このままでは細菌感染のおそれもあるため、一般的には抜歯が必要とされるケースですが、患者様は「なるべく歯を残したい」と希望されていました。
行ったご提案・治療内容 歯を温存するため、まずは歯の内部をきれいにする「精密根管治療」を行います。
その後、いったん歯を抜いてから戻す「意図的再植術」で歯ぐきよりも上に歯を露出させたあと、被せ物の装着に必要な高さを確保する治療を提案しました。

仮に、前歯を抜いた場合、失った部分を補う治療として、両隣の歯を削って橋渡しのように歯を入れる「ブリッジ」や人工歯根を利用した「インプラント治療」などが検討されます。
しかし、患者様は30代で回復力が見込めることから、ご自身の歯を残して治療を行う価値があると説明し、同意いただきました。

まず、精密根管治療によって歯の内部をしっかりと清掃し、薬を詰めました。
この治療により、将来的に根の周囲に起こりうる細菌感染のリスクを低減させることが可能です。

次に、意図的再植術により抜歯した歯を180度回転させて戻し、右上前歯の唇側に歯質が残るように考慮しました。併せて、歯を歯ぐきから数mm露出させ、被せ物を装着するための高さを確保した位置で固定しています。

後日、再植した歯が安定したことを確認してから、自然な白さの「セラミック」の被せ物を装着し、見た目の回復を図ったのちに治療を終了しています。
治療期間 3ヶ月 10回 (初診+治療回数5回+途中経過観察4回)
おおよその費用 約242,000円 【内訳】 意図的再植術 精密根管治療 セラミックの被せ物
術後の経過・現在の様子 その後も問題なく経過しています。
治療のリスクについて ・まれに根管治療後も再治療、外科手術、抜歯などの処置が必要となる場合があります
・持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります

・外科処置後に腫れ、出血が生じる場合があります

・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します

・外科処置後のメンテナンスを怠ると、良好な結果が得られない可能性があります

・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります

治療前詳細

治療中詳細

治療後詳細

この症例の担当

院長 末石 哲之

所属学会

  • 日本口腔インプラント学会 専門医
  • 日本顎顔面インプラント学会
  • 顎咬合学会 咬み合わせ認定医
  • 日本放射線学会 放射線優良医
  • 臨床研修指導医
  • 即時荷重学会
  • 臨床歯周病学会
  • スポーツ歯科学会
  • CAD/CAM歯科学会
  • 柏歯科医師会
  • 日本大学松戸歯学部口腔インプラント研究会
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