30代女性 重度の歯周病に対して歯周内科治療を行った症例
2026.01.16
治療前
治療後
| 年齢と性別 | 30代 女性 |
|---|---|
| ご相談内容 | 「左下のブリッジが外れてしまった」とご相談いただきました。 |
| カウンセリング・診断結果 | 拝見したところ、左下の奥歯が1本欠損しており、その部分は前後の歯を支えにしたブリッジで治療されていました。 しかし、ブリッジが外れてしまったことで左側ではしっかりと噛めない状態です。 さらに詳しくお口の状態を把握するため、歯ぐきの検査を行いました。 患者様ご自身には痛みや違和感などの自覚症状はありませんでしたが、全体的に歯ぐきの赤みや腫れが強くみられます。 歯と歯ぐきの境目にある溝の深さである歯周ポケットを測定したところ、健康な状態では2〜3ミリ程度であるのに対し、今回は4〜8ミリです。 加えてレントゲン検査では、上前歯を中心に歯を支える骨が減少していることも確認できました。 これらの検査結果から、お口全体に中等度から重度の歯周病があると考えられました。 歯周病は歯を支えている歯ぐきや骨に炎症が起こる病気です。 特に、外れてしまったブリッジの土台となっている手前の歯は、歯周病の影響で揺れていました。 さらに奥の歯には8ミリほどの深い歯周ポケットも認められました。 このような状態でブリッジだけを作り直してしまうと、土台となる歯に大きな負担がかかり、結果として長持ちしない可能性があります。 そのため、まずは歯周病の治療を優先する必要があると診断しました。 |
| 行ったご提案・治療内容 | 診断結果を丁寧に説明したうえで、まずは歯周病の治療を行い、その後に左下のブリッジ治療を進める方針を提案し、同意いただきました。
歯周病の治療方法には、以下2つの選択肢があります。 保険診療内で行う歯周病基本治療 メリット:保険診療の範囲内で、歯周病の原因となるプラークや歯石をしっかり取り除くことが可能 デメリット:治療の進め方や、使用できる材料・器具が保険診療のルールに制限される 自由診療による歯周内科治療 メリット:歯周病の原因となる細菌に応じた抗生物質を使用し、内科的なアプローチで細菌そのものに働きかける。症状に合わせて治療の順序や内容を柔軟に組み立てることが可能 デメリット:自由診療のため費用がかかる それぞれのメリット・デメリットを説明したところ、患者様は自由診療による歯周内科治療を選択されました。 まず歯周内科治療として、歯周病の原因となる菌を抑えるための抗生物質を3日間服用していただきます。 併せて抗真菌剤(カビの一種に作用する薬剤)を含んだ歯みがき剤を使用し、ご自宅でのセルフケアを約1ヶ月間継続していただきました。 上記の治療と並行して2回ご来院いただき、局所麻酔を行ったうえで歯ぐきの中に付着している歯石を丁寧に除去しました。 歯石は歯ブラシでは落とすことができない硬い汚れで、歯周病を進行させる大きな原因のひとつです。 内科的な治療だけで十分な改善がみられない場合には、歯ぐきを切開して感染した組織を取り除く外科的な処置を検討することもあります。 しかし今回は、歯周内科治療によって十分な改善が確認できたため、外科処置は行わず左下のブリッジ治療へと進むことができました。 歯周内科治療から左下ブリッジの治療まで、全体の治療期間は約6ヶ月で終了しています。 |
| 治療期間 | - |
| おおよその費用 | 55,000円(歯周内科治療) ※保険治療費・ブリッジ治療費は含まれない |
| 術後の経過・現在の様子 | --- |
| 治療のリスクについて | ・病状、症状、患者様のお口の環境によって、複数回にわたる施術が必要となる場合があります ・治療が終わった後も、十分なセルフケアが必要です ・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、歯石の付着や虫歯が生じる可能性があります |
治療前詳細
治療後詳細
この症例の担当

院長 末石 哲之
所属学会
- 日本口腔インプラント学会 専門医
- 日本顎顔面インプラント学会
- 顎咬合学会 咬み合わせ認定医
- 日本放射線学会 放射線優良医
- 臨床研修指導医
- 即時荷重学会
- 臨床歯周病学会
- スポーツ歯科学会
- CAD/CAM歯科学会
- 柏歯科医師会
- 日本大学松戸歯学部口腔インプラント研究会
