40代男性 虫歯治療やインプラント治療で口腔内全体を修復したあと部分矯正で噛み合わせを改善した症例
2026.02.26
治療前
治療後
| 年齢と性別 | 40代 男性 |
|---|---|
| ご相談内容 | 「左下の歯の被せ物が外れてしまった」とご相談いただきました。 |
| カウンセリング・診断結果 | 拝見したところ、複数の歯に虫歯が見られました。また、過去に治療した詰め物や被せ物が合わなくなっている部分や、歯が欠損している部位もあります。 ・右上奥歯 一番奥の歯が欠損し、その手前の歯は詰め物の内部で虫歯が進行しています。 ・右上前歯2本 虫歯が認められました。 ・右下奥歯3本 噛む面や歯間に虫歯が見られ、歯が欠けている部分もあります。 ・左上奥歯 一番奥の歯は、詰め物が合っていませんでした。また、詰め物が外れたままの歯もあります。 ・左上前歯2本 虫歯や、被せ物の不具合が見られました。 ・左下奥歯 一番奥の歯は虫歯が深くまで進行しており、歯の温存が難しい状態でした。さらに、その手前の歯2本は少し欠けています。 ・前歯の噛み合わせ 下前歯が上前歯より前に出ている「反対咬合(こうごう)」で、将来的に歯や顎への負担が生じるリスクがあります。 このままでは、虫歯が進行して痛みが出たり、合わない詰め物や被せ物が原因で汚れがたまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まったりするおそれがあります。 さらに、欠損した部分を放置すると、噛み合わせ全体のバランスが乱れる場合もあります。 以上のことから、口腔内全体を改善するための治療が必要だと診断しました。 |
| 行ったご提案・治療内容 | 患者様は、これまで複数回にわたり治療を経験されています。今回は「長く健康な状態を維持して、再治療を避けたい。この機会に口腔内全体をしっかり治したい」と希望されたため、以下の治療方法を提案し、同意いただきました。 ・インプラント治療 保存が難しい左下奥歯(第2大臼歯)と、すでに欠損していた右上の部位については、インプラント治療を行います。インプラント治療とは、顎の骨に人工歯根を埋め込み、そこに人工歯を取り付ける治療方法です。 メリット:周囲の健康な歯を削らずに、失った歯を補うことができる。天然歯に近い噛み心地が期待できる デメリット:外科的な処置が必要で、治療期間が比較的長くなる。自費診療なので費用が高額になる ・詰め物や被せ物による治療 右上の歯には、見た目が自然で耐久性の高いセラミック素材「e-max」を用いて、アンレー(歯の一部を覆う詰め物)による治療を行います。 詰め物が合っていない左上奥歯2本は、強度に優れたセラミック素材「ジルコニア」を用いた修復を計画しました。 ・歯を削る量を最小限に抑える治療 前歯部は歯の温存を優先し、虫歯を除去したあとに白い詰め物「CR(コンポジットレジン)」で修復します。 右下奥歯3本と左下奥歯2本については、虫歯を除去したあとに歯科用樹脂を直接歯に盛り付けて形を整える「ダイレクトボンディング」を行います。 ・矯正治療 前歯の反対咬合については、部分矯正で改善を図ります。 まず、保存が難しい左下奥歯(第2大臼歯)を抜きます。抜歯後は骨が治癒するまで経過観察を行い、治癒したことを確認後、インプラントの埋入手術を行いました。 右上の欠損部位についても、同じくインプラント治療を実施しています。 インプラント治療と並行して、虫歯治療を行いました。 深い虫歯がある歯については、歯の神経を残せるよう配慮しながら、慎重に虫歯を取り除きます。 詰め物が合っていない歯は、古い詰め物を除去し、新しい詰め物を作製しました。 前歯部のCRやダイレクトボンディングは、周囲の歯の色調に合わせて材料を選択し、自然な見た目になるよう丁寧に仕上げています。 前歯の噛み合わせ治療では、上顎の内側に歯を内側から動かす装置「リンガルアーチ」を装着します。併せて、上前歯の表面に「ブラケット」と呼ばれるボタン状の装置を接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かす「マルチブラケット装置」を用いて部分矯正を行いました。 最後に、噛み合わせが改善していること、インプラントや被せ物に痛みや違和感がないことなどを確認し、治療を終了しています。 |
| 治療期間 | 4年2ヶ月 |
| おおよその費用 | 約1,500,000円 |
| 術後の経過・現在の様子 | --- |
| 治療のリスクについて | ・持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります ・メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎などにかかる可能性があります ・治療中に痛みを伴う場合があります ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります ・強い力や衝撃が加わった場合、割れたり欠けたりする可能性があります ・歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります |
治療前詳細
治療中詳細
治療後詳細
この症例の担当

末石 奈保
所属学会
- 日本矯正歯科学会
- 東京矯正歯科学会
- 日本舌側矯正歯科学会
- 日本小児歯科学会
- 日本矯正歯科学会認定医
